最近はビジネスでスウェード靴もOKに
自分が自由に使えるオフタイムと仕事をしているオンタイムをきちんと切り分けるのがビジネスパーソンの基本といわれます。そのアイテムとして重要なのが仕事で身に付ける服。男性ならばやはりスーツでしょう。とはいいながら最近はビジネスカジュアルがかなり浸透してきました。夏場のクールビズはその象徴といえます。
かっちりとしたスーツではそれに合わせて履く靴にも基本的なルールがあるのをご存じでしょうか。絶対に間違いのない選択をしたいのらストレートチップ。履いた時に足指の付け根に来るくらいの位置に横一文字の縫い目がある靴です。それよりも柔らかい印象をお好みの方にお勧めなのがウイングチップ。つま先にWを少し丸くしたような縫い目のあるのが特徴です。さらにカジュアルなのが紐ではなく2つのベルトで靴を固定するモンクストラップ。
以上の3種類がスーツの時に履く靴の基本なのですが、前述したとおりにここ数年はビジネスウェアがカジュアル化してきたのに伴い、少しラフ目のスーツにカジュアルな靴を合わせることも認められるようになってきました。スウェードの靴がその代表といえるでしょう。「でもスウェードって何となくわかっているつもりだけど、本当はどんな靴のこと?」という方もけっこうおられるのではないでしょうか。
上記したスーツの基本アイテムともいえる3種類の革靴は表面がつるんとした感じで光沢がります。一方、スウェードの表面はまるで短い毛で覆われたような柔らかな感じ。その理由はサンドペーパーなどで擦って細かく起毛させた羊や山羊、豚や子牛の皮革の裏面を素材にしているためです。
柔らかな表面が暖かな印象を与えるので、秋冬に履くものと思われている方も多いようです。しかし、スウェード靴はつるんとして光沢のあるレザー製の靴よりも雨に強いのが特徴の1つ。梅雨をはじめ雨の多い日本では季節を問わずお勧めです。通気性もレザー製に負けません。
きちんとした手入れを忘れずに
ところでいくら雨に強いといってもスウェードも皮革が素材ですから濡れたら手入れをしないと傷みますし、ビジネスシーンでは身だしなみが大切ですからいつもきれいな靴を履いているようにするべきです。そこでスウェード靴の手入れについて少し見てみましょう。
まず購入したらスウェード用のブラシを使って汚れを取ります。そしてスウェード用の防水スプレーを吹きかけましょう。揮発性だけではなく栄養成分を補給する製品を選びましょう。スウェードの持ち味の柔らかい質感を保つことができます。防水スプレーは製品にもよりますが、1~2日しか効果が持たないと思ってください。ですから使用しなくてもこまめにスプレーをかけるようにしましょう。また吹きかけてから効果が出るまでには30分ほどかかると思ってください。雨の日にお出かけの時は早めに防水スプレーを。
いよいよ使用後のお手入れにつて説明します。まず靴が乾燥していることを確認してスウェード用のブラシでホコリを払い落とします。次に濡れたタオルで全体を拭うように湿り気を与えましょう。そして洗髪用のシャンプーを含ませた柔らかいスポンジで表面全体を泡立ててその後は丁寧に拭います。最後に水を含んだスポンジでシャンプーを取り除いたら洗濯は終わり。風通しの良い日陰で乾燥させてください。乾いたら防水スプレーをかけてお手入れは完成です。
全体重を支える足を覆う靴は知らないうちにかなり酷使されるもの。きちんとしたお手入れでいつも清潔感を保ち、長く使い続けるようにしてくださいね。